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「中庭の出来事」by恩田陸 読書メモ 2.5

カテゴリ : 推理日記
「中庭の出来事」by恩田陸 読書メモのまとめ。
p380からの旅人たち6辺りから解決編に入りそうなんで、色々な角度からこれまでの手がかりを再検討し、真相を推理する。

読み始めて数日後に、かなり面白い趣向を凝らしていそう&恩田陸なんで全てを投げ出されるかも?という予感に打ち震えながら、メモを取りながら読み進めるというスタイルに移行。
実は、気になった点をキーボード入力していくスタイルに馴染めず、途中からは二度手間になることを覚悟の上で、
紙のメモ帳を手元に読み進める→気になることがあればすぐさまメモ→ある程度貯まるとここの記事に追記
というスタイルで情報を集積してきた。
メモしながら、幾層にも積み上げられた情報に幻惑される快感を楽しんできたが、ここらで味わい方の精度を上げて、この作品を喰らい尽くす所存。
故に、しばらくは読み進める手を止めて、この記事にて分析を楽しもう。
当然、ネタバレを含む内容になる。
おのおの方、ご油断めされるな?

p379まで一次分析終了。
■結局、いくつのお話が重なっているのか?
■誰が誰なのか?
■まずは、女優は4人であってる?
■脚本家は2人?
■事件はいくつ起こっているのか?
■章題ごとに並べてみると
■時間の流れはどうなっているのか?
■もしかして、ループ構造になっている?(相手は恩田陸だ。用心するに越したことはない。)

●キャラクター達
女優1について
親の七光り(『中庭の出来事』1)
神谷のことを「先生」と表現する。
白井貴子は女優1はビデオで見たことがあるだけで、面識は無し。
白石のことを「ちょっと前の女優さん」と表現している。
いやいや行った婚約祝いの手土産は「先生のお好きな紅茶に合う、イギリスのビスケット」
ただし、神谷の子どもではない。神谷に子どもはいない。p147
『中庭の出来事』5(p179で言及。父が偉大な役者だった。)
槇亜希子(まきあきこ)=女優1
演劇界のサラブレッド。両親ともに芸能人で、何でも達者。(『中庭の出来事6』)
亜希子ちゃんは周りに流されない。TVドラマにも出演しているが、舞台の子。
数年前は高校生。
女優1=槇亜希子
疲れ切ってベンチに座り込んでいる前を駆け抜けていった2人の女子中学生。→私は自分の意志で走るんだ。
先生も走っている人。

女優2について
神谷のことを「神谷」あるいは「彼」と表現する。
暗記物は苦手だが、台詞だけは覚えられる。しかし、ちょこちょこ途中で付け加えようとすると、せっかく掻き込んだはずの落ち葉の山が崩れてしまう。
最近はずっとソバージュ。
高校時代は硬式テニス部。
女優を始めたのは大学から。
友達に誘われて裏方を始めたら、主催兼脚本兼演出が看板女優とデキてて、そこがすったもんだの挙句に初日の前日に看板女優が失踪。
代打としてセリフ覚えが得意で、既にセリフが入っていた彼女がデビュー。
旦那は麹町で小料理屋。
よき理解者。
子どもはいない。
甲斐崎には個人的興味。
高校時代に小劇団「リアルフェイク」に行って見つける。
どれも全然違う役なんだけど、印象に残る。
『赤と黒の女』
シリアルキラー役。ブラックなユーモアと不気味さ。(『中庭の出来事6』)
甲斐崎は頭のいい役者。身体もついていっている。
初日が近づいてくると、妙な癖が出る。
私はラーメン。
先生は洗い物。
!洗い物を使って、毒を仕込めないか?
スタッフは、みんな先生の癖を知っていた。


女優3について
若い娘の役はもう卒業(『中庭の出来事』1)
神谷のことを「彼」あるいは「神谷」と表現する。
白石は、女優3と長い友達で、何度か共演している。
女優3は自分を年寄りと表現している。
滋賀の琵琶湖の近く。
生まれてすぐ、大きな老舗の料理旅館に養女に出され、厳しく育てられる。
実の両親の記憶はなく、行き来もない。
14歳の時に養母が病死。
養父は、ちょっとだらしない、小心なところのあるぼんぼんで、しばらくして再婚。
その相手も再婚だったが、ほどなく男子を出産。
養父が彼を溺愛。
父にとって、女優3は目障りになり、母にとって、女優3は前妻に育てられた煙たい存在。
後妻には誠という名の病弱な連れ子がいた。
肺や心臓も悪く、学校に行かず、ほとんど家で寝ていた。
父母は彼を嫌い、ほとんどほったらかし。
誠は女優3を「ねえちゃん」と呼び、2人はとても馬が合った。
誠は落語や本やお芝居の話が好きで、女優3は彼のために、外で見てきたそれらを再現してやる。
それを喜ぶ誠を捨てるわけにいかず、家を出る決心がつかなかった。
その誠が、弟の友達にうつされた風邪がこじれて病死。
女優3は17歳で家を出る。
流れ流れて京都の料理旅館で働いているところに、養母と懇意にしていたお得意さんに再会。
一緒にいたM座の☓☓先生に気に入られて、先生に誘われて研究生に。
これをきっかけとして、役者の道へ。
先輩に意地悪もされたがこれに耐え、養母の英才教育のおかげもあってか、20歳で主役をもらったころには誰も文句を言わなくなっていた。
その初めての舞台初日のカーテンコールの時、誠の声が聞こえた。
それからも誠は、仕事や人生に迷っている時に、時々現れる。
声がするときもあれば、客席の隅に座っている時もある。
誠はちっとも歳を取らず、自分ばかりが歳を取っていく。
女優になって40年。
何度か結婚したけれど、今は1人。
平賀芳子は大先輩で大女優。尊敬という女優1の証言あり。
華、技術があって、古典から時代劇まで、何をやっても大スター。
父とも仲が良い。
子どもの頃から、何度か会った。
最近は、泉鏡花ものをやっている。
平賀は格の違う大女優。基本形がしっかりしている。(『中庭の出来事6』)
「え?貴子さんとあたしが?先生と三角関係の時期があったのでは、ですって?先生は当初、あたしと一緒になるつもりだった?」
「あたしが最終的に信じているのは、その人のクリエイターとしての清潔感なの。」
媚、甘え、皮算用が紛れ込むと、たちまち芝居が濁る。(計算OK。もうけもOK。)
作品に対しては、ただの馬鹿でいてほしい。
仕事の次の存在でしかないことを、貴子も寂しく感じていた。
貴子はもともと、人に強制されてなった役者。
!ん?学生演劇の人?いや、それは甲斐崎か。いやいや、学生演劇の人は1人とは限らない!
郷里の滋賀の旅館へ2人を招待した時、日がすっかり暮れてしまうまで、バルコニーで3人で過ごし、仲居を呆れさせた。
「中庭にて2」で殺害されたのは彼女であることが匂わされている。(中庭にて9)
平賀の死について。
誰にも毒を入れる隙がなかった。
が、割れたグラスからは毒が検出された。
平賀と甲斐崎は、来春、舞台で共演することになっていた。@「何がジェーンに起こったか」(中庭にて10)


女優1,2,3について
『中庭の出来事』の登場人物。
シェークスピアの「真夏の夜の夢」にてヘレナ役を演じる予定であった。
河野百合子とぶつかったことで、彼女のアリバイを証言。


神谷華晴:
『中庭の出来事』の登場人物。脚本家。一人芝居『告白』を書く。(『中庭の出来事』2)
『偽証』というテーマに興味を持っていた。(旅人たち2にて「男が言っていた。」)
数年前に白石貴子と離婚している。
今度、河野小百合と再婚。
神谷の芝居にはジレンマがある。かっちりとできあがった話であるだけに、…役者や客の想像力を介入させる余地が少ない。
「告白」は筋はかっちり作るけれども、極力シンプルに。(『中庭の出来事』4)
最近近所で泥棒が多いと神谷が言っていた。p147

細渕晃
脚本家。
彼が「アンチョコ」と呼ぶアイディアのメモ帳は、汚くて何が書いてあるのか意味不明。
ビル街の中庭で娘が死んだのを見ていた
細渕の脚本も話が込み入っている。
細渕が構想している脚本は中庭での毒殺。
内容は、ひとり舞台のオーディションを受ける3人の女優と、脚本家の毒殺。
犯人は脚本家に脅迫されていたが、難度の金を取られていた女優が、耐えかねて金を出すのを断る。
脚本家は、その女優を告発する一人芝居を書く。
つまり、発表されるはずだったキャストが犯人。
細渕が『中庭の出来事』を書いた脚本家。
ビル街の中庭での出来事をきっかけとして、細渕は脚本を書き始めた。(中庭にて6)
p214
「どうもよく分からないんだけど」
「何が」
細渕は、なぜかその瞬間どきっとした。巴のほんの短い視線が、自分の中心を射抜いたような気がしたからだ。(中庭にて7)
細渕の注文は鴨とアンディーブのサラダ。
彼は、デ・ジャ・ビューを覚える。(中庭にて8)


脚本家A
『中庭の出来事』を書いた脚本家。

脚本家B
ウェルメイドプレイを書く脚本家。
現実さえも、ウェルメイドプレイに仕立てあげてしまうつもりなのか?
p112からの「中庭にて4」に登場。
=脚本家A(?)

そら豆の痣の男
婚約祝いを持って行くと、神谷に来客。
こっそり覗くと客は1人。
30代後半から40代前半で、綺麗に髪を整えた男。
糊のきいた白いシャツの衿がグレイの背広からのぞいていた。
固い勤め人のような印象。
首筋に、空豆のような形の赤い痣。
低く抑えた凄みのある声で神谷を脅していた?
神谷は反撃しようとするも、怖がっていた。(『中庭の出来事』4)
捨て台詞
「殺してやる。」

ビル街の中庭で死んだ娘
娘は大学生で就職活動中。
死因は心筋梗塞。
もともと体が弱かった。
目鼻立ちのくっきりとした、はっきり感情が顔に出る子
!もしかして、彼女も女優?

楠巴
茶色いふわふわの天然パーマを、トウモロコシの毛のように頭のてっぺんで結い上げ、赤い細渕のめがねをかけている。
そばかすいっぱいの色白。
表情の読めない細い目。
針金のようなスレンダーな身体。
国籍不明にして年齢不詳。
実に顔が広い。
夫は冒険家で、家に帰るのは数年に一度。
その男を見たものは誰もいない。
驚くほど博識で、世の中を読む野性的な勘の持ち主。
「次に来るもの」「あるものが当たるか当たらないか」を嗅ぎ分ける能力。
細渕が脚本で迷うと相談する。
常に原色の服。
わけを聞くと「性格地味だから、服でバランスとろうと思って」
と真顔で返事。(中庭にて6)
p203
「自分の見たものが、実際に起きていたことかどうかは分からないわよね。」
「そうは言ってないわ。自分が見たものの意味を理解できなかったんじゃないかってこと」

昌夫
「特定の役者の熱心なファンだった」と「本人が役者志望だった」という説を除いて、そこまでして舞台に立ちたい理由を考えてみたい。それに気がついて、彼は「告白」を書いたのではないか。
上演中の舞台の上でなければできないことって、何でしょう。
山奥では外は闇。だけど、上演中の舞台は、カッと照りつけるような明るさ。その明るさが欲しかったのでは?(旅人たち4)
昌夫と「男」、2人で同じ台本を読んでいる。
台本の内容
・2人の女が共犯
・ヒロインは女優
・演じる女優に対する告発だった?
昌夫は携帯灰皿を持ち歩いている。(旅人たち5)
『中庭の出来事』8に登場する「男」も携帯灰皿を持ち歩いている。
!男=昌夫?(『中庭の出来事』8)

中年男
昌夫と話している男の姉の話。
血の繋がっていない姉は、小さい頃に家を出てから音信不通。
顔は今でもよく見るんだけど、直に会いたいとは思わない=客席から舞台上の姉なら見ている?
!ん?これって、女優3が『中庭の出来事』5で話してたことと、エラく似てないか?男=誠?
でも、
1:女優3の話が本当なら、誠は病死している。
2:男の今回の話の中で、男は姉ににくまれている。
という2点が矛盾点。
しかし、どちらも
「自分が見たものの意味を理解できなかった(中庭にて7から引用)」と考えると、説明がつきそうな気もする。
特に2なんか、馬が合うと片方が思っているのに、相手は憎まれていると勘違いしていたなんて、ありそうな話だ。(旅人たち4)
昌夫と「男」、2人で同じ台本を読んでいる。
台本の内容
・2人の女が共犯
・ヒロインは女優
・演じる女優に対する告発だった?(旅人たち5)

ウェイターらしい彼
制服を着ると「誰からも見えなくなる」。
楠や細渕と同じ世界に登場。(中庭にて8)

『中庭の出来事』8で取り調べを行っている男(=昌夫?)
p369あたりの「男」の独白から、解決編に突入しそうな臭いが。

霧の劇場
今年の演目は「牡丹灯籠」。
「果たして、その提灯を持っているのは何者なのか。役者なのか。いや、ひょっとして、この世ならぬものと入れ替わっているのではないか---」
劇場には幽霊が出る。
林業時代にも事故があった。
男は、2年前の夏、「奴」が公演の仕込みをしている時に遊びに来て、その時幽霊を見た。
閉鎖作業中で開けっ放し。
その中で、たまたま今日一日だけ無人になる。
その日を選んで、男は昌夫を連れてきた。
2年前の夏の公園は「真夏の夜の夢」。
週刊誌では「真夏の夜の悪夢」と。
役者が1人増えていた。
役者が全員黒子。
顔を隠す=退場。
小柄で長い黒のドレスを着た女(?)が混じっていた。
脚本家が照明も兼ねる忙しさ。
千秋楽の前日、通路を駆け抜けて、改札を出て行った幽霊。


●物語達
・『中庭の出来事』
女優1、2、3、神谷華晴(直接登場人物としては現れない。登場人物のセリフ中に出てくる。)が登場する物語
3人の女優がオーディションで1つの役を争っているところで、脚本家が殺害される事件が起こったという設定のもとに演じられる取り調べの物語。
霧の中の劇場で起きた幽霊騒動をきっかけとして創作された?(旅人たち4)

・シェイクスピアの「真夏の夜の夢」
『中庭の出来事』の中で言及される劇中劇。
脚本家が殺害された日に、制作発表会が行われた、という設定。

・『告白』
『中庭の出来事』の中で言及される劇中劇。
神谷華晴の書いた一人芝居。
(オーディションを受ける3人の女優のうちの誰かの罪を告発する物語?)←要出典
あらすじ:
一人の女優が、最愛の男を殺した女を殺人の罪からかばうために偽証する。
神谷の希望「本人を演じてほしい」
なぜか、神谷はひっそり自分で直に連絡を取って、劇団やプロダクションを回って、この一人芝居をやる女優を決めようとしていた。これまで、そんなことを気にしたことがなかったのに、女優たちの経歴もじっくり調べたらしい。
先月の末に10人で一次審査。
渋谷の古い劇場を借りて、真夜中に。
3日後に3人にまで絞った。(『中庭の出来事』2)
「告白」は筋はかっちり作るけれども、極力シンプルに。(『中庭の出来事』4)
『告白』という台本の内容は、「脚本家がある女優に殺され、そのことを知っている他の女優が、その犯人をかばう、という話」。なぜかばったのか、という謎が中心の一人芝居。
!上記の『告白』という台本は実在するのか?
 『中庭の出来事』という脚本の中にだけ存在するものなのかも?
脚本家は、ある女優を強請っていたらしい。『告白』はそれを告発する話。
!何だか、話として魅力がないなあ。本当は告発が目的ではないのでは?(『中庭の出来事』6)
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  • 2014年09月08日 (月)
  • 21時29分54秒
by AlphaWolfy

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